新型コロナでは、誰が重症化しやすいのか? 〜血中Myl9濃度上昇と重症度・その後の入院日数に相関関係〜 (出典:千葉大学ホームページ)

これまで新型コロナ感染に伴う重症化の機序は、新型コロナに感染した結果、体内で引き起こされる強い免疫反応(Systemic Inflammatory Reaponse Syndrom:全身性炎症反応症候群)が原因と捉えられていました。

しかし、千葉大学の研究グループから、重症化したヒトでは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が肺の毛細血管を直接傷つけ、損傷部に血栓が付着し、そこにMyl9(ミルナイン)というタンパク質が多量に沈着していたという発表がされました。

Myl9(ミルナイン)は、血小板という細胞に含まれるタンパク質です。

重症化しやすいヒトなのかどうかを調べるのに肺の組織を採取して調べるわけにはいきません。そこで、千葉大学の研究グループは血液も解析しました。
その結果、血中のMyl9濃度上昇と
❶重症度、❷その後の入院日数
に相関がみられたということなのです。

つまり、血液検査だけで重症化しやすいのかどうかを見分けられる可能性を示唆しています。

千葉大学では、今後、①血中Myl9濃度の簡易測定キットの開発、②Myl9を標的とした新規治療法の開発を進めるとしています。

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