『子宮頸がん』は、性交渉によりヒトパピローマウイルス(HPV)が感染することで発症します。20代後半から子宮頸がんの患者は多くなりますが、性行動の低年齢化にともない20代前半から罹患する症例も増えつつあります。
子宮頸がんを予防するには、性行動の開始以前にHPVワクチンを接種しておくことが最も有効です。そのため、従来は小学校6年から高校1年までの時期にHPVワクチンを接種(計3回)するのが通例でした。しかし、近年HPVワクチンの副作用を懸念する世論に対して約10年間にわたり『HPVワクチンの積極的な勧奨が差し控え』られてきたことで、”平成9年4月2日から平成18年4月1日までの間に生まれた女性″の中には公費でのHPVワクチン接種機会を逃した方々がたくさんおられます。
子宮頸がんは、20〜30代女性のがんでは、第1位であり、今後子宮頸がんの患者は増加すると予測されています。この年齢層は、「出産年齢」のピークにも重なるため出生数減少の一途を辿るわが国にとってはなおさら深刻な事態です。
以上のような経緯を踏まえ、政府は専門家の意見も交えながら、『HPVワクチンの積極的な勧奨』と『HPVワクチンの積極的な勧奨の差し控えにより公費での接種機会を逃した方に対して、令和7年3月31日までの間、再度接種の機会が設けられる』ことになりました(以下、キャッチアップ接種)。
きよしクリニックは、
▶︎平成9年4月2日から平成18年4月1日までの間に生まれた女性
▶︎ HPVワクチンの積極的な勧奨の差し控えにより公費での接種機会を逃した方
に対するキャッチアップ接種を広く周知するとともに希望される方への迅速なHPVワクチン接種に兵庫県・明石市の要請に応じて積極的に協力する運びといたしました。
キャッチアップ接種の開始時期など詳細は明石市と調整中です。詳細がわかり次第、都度ホームページにアップ致します。
決して政府や自治体は、HPVワクチン接種を強制しているわけではありませんが、特に高校2年と高校3年のお子様がおられるご家庭では、キャッチアップ接種 の詳細を知った上で、HPVワクチンを接種するしないに関わらず、よく話し合っておくことをお勧め致します。
きよしクリニック院長