体内時計の指揮者と演奏者
左右の目の網膜から大脳へ向かって視神経が走ります。その視神経が交わるところに『視交叉上核(しこうさじょうかく)』があります。視交叉上核は英語では、suprachiasmatic nucleus と書くのでSCNと略します。体内時計は、時計遺伝子の発現リズムに影響されていて、どうやらSCNが体内時計の指揮者で、主時計の役割を担っていることが分かっています。
余談ですが、時計遺伝子による時計の発振・同調(リセット)・出力の分子機構を明らかにする時間生物学の分野で、2017年にノーベル医学・生理学賞が授与されています(^^)
SCNは指揮者となり、
❶脳(大脳皮質・海馬)にある脳時計
❷肝臓・膵臓・筋肉などにある末梢時計
の演奏のテンポをリードします。
指揮者と演奏者のテンポがバッチリで、調和のとれたハーモニーを奏でていれば健康維持に役立ちますが、演奏がボロボロだと…😰
次回は、指揮者のテンポを狂わせる習慣と演奏のテンポを狂わせる習慣についてお話ししましょう(^^)