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生理痛を軽減するために(全2回) パート2

月経困難症の治療薬は主に3種類あります😊
① 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
②低用量ピル
③漢方薬

月経痛が起こる際、
まず子宮内膜の螺旋動脈(らせんどうみゃく)が収縮することで、子宮内膜が剥離し、月経血となります。この過程でプロスタグランジンという生理活性物質が子宮内で産生されます。プロスタグランジンは、痛みを引き起こすのに加えて、子宮収縮を促すため月経痛を増幅します。

NSAIDsは、プロスタグランジン阻害薬ですので、プロスタグランジン産生を阻害し、月経痛に効果があります。そして、NSAIDsは痛くなると分かっている月経周期日にあらかじめ飲む方が疼痛緩和効果が高くなります。

次に、低用量ピルは、少量のエストロゲンと少量のプロゲステロンを子宮内膜に作用させ、子宮内膜が分厚くならないようにすることで月経痛を軽減する効果があります。低用量ピルは、どの薬剤でも月経困難症の治療効果がありますが、血栓症のリスクとプロゲステロンの副作用(吐き気など)を勘案しながら製剤を選択します。

10代の機能的月経困難症の中には、子宮内膜症を続発する方もいらっしゃるため、低用量ピルを早期に使い始めることで、子宮内膜症の悪化を防ぐ効果も期待されています。

中医学理論では、月経困難症は『気滞血瘀』と表現されます。漢方薬を選択する際には、活血化瘀薬と理気薬を配合した方剤を、患者様の状態に応じて選択し使い分けますが、結果的にほかの様々な愁訴も良くなる方が多くおられます(^^)

月経困難症の痛みや月経に伴う頭痛・腹痛・不眠など心身の不調など当クリニックで対応している症状もたくさんあります!😊

器質的月経困難症(子宮内膜症や子宮筋腫など)を疑う場合には、必要に応じて婦人科へ紹介させて頂きながら診療を進めていきます。

まずは、ご遠慮なく一度相談して下さいね(^^)