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"コロナ対策の切り札" は万能な封じ手なのか?新型コロナワクチン報道に惑わされないために

ワクチンの効果は、
①感染予防
②発症予防
③重症化予防
の3つで評価します。

①②③の『予防効果』は区別して考える必要があります。特にパンデミックを制圧するためには ①感染予防効果が極めて重要です。

日本で供給予定の3つのワクチンについて効果成績をまとめましたのでご覧下さい。

✳️コントロール群とはワクチンを打たないグループです。

ファイザー製BNT162mRNAワクチンの第Ⅲ相試験では16歳以上の4万3548人が登録され、治験参加者は21日間の投与間隔で2回の接種を受けました。そのうち、2回目の接種後7日間以上経過が追えたワクチン群の1万8198人とコントロール群の1万8325人とで発症予防効果が評価されました。

【発症予防効果の評価方法】
ワクチンを打つグループと打たないグループで、COVID-19発症者の割合を算出します。
➡️(8÷ 162)× 100= 4.9%
⭐️ワクチンを打たなければ100人発症するところをワクチンのおかげで5人だけの発症に抑えることができました。これを 『95%の有効率』 と表現しています。

3種のワクチンは、発症や重症化を予防するものの、感染予防についてはまだ不明なのです。つまり、ワクチン接種が普及すれば発症や重症化を減少させられるため 『重症病床利用率』 の改善は見込めます。しかし、現時点で『パンデミックを制圧する』とは言えないのです。

【残る懸念】
感染予防効果
効果の持続時間
変異ウイルスに対する予防効果

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