B型肝炎ウイルスについて
PDF詳細1.どんな病気?
B型肝炎ウイルスが原因で肝臓に炎症を起こす病気です。
B型肝炎ウイルスに感染すると、1~6か月で発病し、最初は風邪や急性胃腸炎に似た症状が起こり、やがて黄疸が出てきます。大人になってから感染した場合は大部分が2~3ヵ月で治ります。
また、B型肝炎に母親からの垂直感染(産道感染)や乳幼児期の水平感染(院内感染など)でウイルスが体内に入った場合は、ほとんどの人が成人になるまで発病しないキャリア(ウィルス保持者)のまま過ごします。しかし、このうち1~2%の人だけは発病して慢性肝炎に移行します。
2.どうしてなるの?
B型肝炎ウイルスは、輸血など血液を媒介とした感染や性行為などによる水平感染や母親からの垂直感染(産道感染)などで感染します。
現在では予防にはワクチンが用いられて効果を示し、治療にはインターフェロンが有効といわれています。
3.生活習慣改善アドバイス
感染を防ぐには、輸血は日本国内ではスクリーニング体制が強化されているためかなりリスクは減りましたが、海外での輸血などに注意し、歯ブラシやかみそりの共用など血液に直接触れる行為は避ける等注意が必要です。また、性行為でも感染するので必ずコンドームを使うようにしましょう。
母子感染を防ぐためには、妊娠時にキャリアかどうかの検査を受けて対処することが大切です。
<肝臓をいたわる生活のポイント>
- 良質なたんぱく質をしっかり摂る
- ビタミン、ミネラルをたっぷり摂る
- 適正カロリーを心がける
- 食事は3食規則正しく、朝食を抜かない、夕食は遅くならないようにする
- 添加物や加工食品、インスタント食品をなるべく避ける
- 原則禁酒とする
- 砂糖は控えめにする
4.早期発見が鍵です!
肝臓は「沈黙の臓器」といわれ、病気が進行するまではっきりした症状が出てきません。だるく熱っぽい、胃腸がおかしい、黄疸など肝炎が疑われる症状があれば早急に専門医を受診することが大切です。また、女性は妊娠時には必ず、肝炎ウイルスに感染していないかどうか調べる検査を受けましょう。
年に一回は、生活習慣病予防健診で肝臓の検査を受けましょう。異常がある場合は超音波検査やCT検査、腹腔鏡、肝生検などが行われますが、肝炎ウイルスに感染してしまったら、早めに治療することが大切です。
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