水痘帯状疱疹ウイルスが引き起こす発疹性の病気で、空気感染・飛沫感染・接触感染で広がります。
典型的な症例では、発疹は紅斑(皮膚の表面が赤くなること)から始まり、水疱、膿疱(粘度のある液体が含まれる水疱)を経て痂皮化(かさぶたになること)して治癒に向かいます。
水痘の一部は重症化し、日本では年間100万人程度が発症し、4,000人程度が入院、20人程度が死亡していると推定されています。
水痘は主に小児の病気で、9歳以下での発症が90%以上を占めます。小児の重症化は、熱性痙攣・肺炎・気管支炎などの合併症によるものです。
まれに成人に水痘が発症した場合、水痘そのものが重症化するリスクが高くなります。
日本では乾燥弱毒生水痘ワクチンが用いられており、1回の接種で重症の水痘をほぼ100%、2回の接種で軽症の水痘も含めて発症を予防できます。