日本脳炎

予防接種

日本脳炎について

日本脳炎とは

日本脳炎はアジアで広く流行しており、毎年少なくとも5万人の患者が発生しています。患者のほとんどは子供と65歳以上の人です。

日本では、戦前戦後患者が多くみられましたが、1954年から予防接種が開始され(1994年から定期接種として実施)、患者数は著しく減少しました。

近年、韓国および中国でも患者数は減少していますが、その他のアジア諸国では増加しています。

日本脳炎ウイルスは、蚊によってブタから人に伝播します。高温多湿な気候で、ブタなどを飼育し、蚊の発生しやすい水田のある地域に多く発生しています。温帯地域では夏期に、その他亜熱帯・熱帯地域では雨期に発生が多くなります。

1.病原体

フラビウイルス科フラビウイルス属の日本脳炎ウイルス

2.感染様式

日本脳炎ウイルスはブタの体内で増殖し、蚊によってブタからブタにウイルスが伝播します(ブタ→蚊→ブタの流行)。一方ヒトは、ブタからウイルス感染した蚊に刺されて感染します(ブタ→蚊→ヒト)。ヒトからヒトへの直接感染はありません。ウイルスの媒介蚊は、主にコガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)で、日本をはじめ多くのアジア諸国に生息しています。

3.症状

蚊に刺されて感染すると、免疫のない場合50人に1人から1000人に1人の割合で発病します。通常7~10日の潜伏期間の後、突然、発熱が起こり、2~3日で40度以上に達することがあります。

初期症状では、頭痛、嘔気、嘔吐がみられ、次いで、意識障害、けいれん、異常行動、筋肉の緊張性抵抗などが現れます。発熱は7~10日間続き、発病後7日前後で死亡することが多くみられます。患者の10%から25%が死亡し、20%から40%に精神障害や運動障害などの後遺症がみられ、完全に治癒するのは30%程度です。

4.治療方法

特異的治療法はなく、水分補給などの一般療法と解熱など対症療法のみです。

5.予防方法

○蚊に刺されないこと
虫よけスプレーや蚊取り線香などを利用し、肌を露出しない服装を心がけましょう。特に蚊の発生が多い水田地帯やブタなど動物を飼育している地域では、防虫対策を忘れないで下さい。中国や韓国では、夏から秋に、インド北部やネパールなどでは6月から9月頃の雨期に、蚊の発生が多くなります。他の熱帯地域では、常時防虫対策を怠らないで下さい。

○日本脳炎ワクチンの追加接種
現在、日本では定期接種が行われていますが、第3期(14~15歳)の接種後、有効期間は3~4年です。有効期間が切れて、流行地域に渡航される方は、追加で1回接種し、以後3~4年ごとに接種することが勧められます。虫よけスプレーや蚊取り線香などを利用し、肌を露出しない服装を心がけましょう。

6.日本脳炎の発生地域

バングラデシュ、ブータン、ブルネイ、カンボジア、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、ラオス、マレーシア、ミャンマー、ネパール、中国、パキスタン、フィリピン、ロシア連邦、シンガポール、スリランカ、台湾、タイ、ベトナム、西太平洋、パプアニューギニア、トレス海峡諸島(オーストラリア領)

ご意見やご質問があればお気軽に連絡ください。

お支払方法